認知症・病院&介護

   (最終更新日:2018.01.28)

20.認知症の薬を飲まない父との戦い

『正攻法で戦い開始』

父も認知症と診断され、しぶしぶながらも、同じく認知症と診断されている母と一緒に通院するようになりました。(ほんとうに、しぶしぶです。)
このように書くと、なんとか順調にいっているように思えますが、実は、大きな問題が解決していないのです。

それは、父が処方された薬を飲まないという問題です。😰

父に処方された薬は、「アリセプトD錠3mg」という認知症の症状が進むのを遅らせるらしい薬(インターネットで調べました。)で、1錠を朝食後に飲むだけです。たかが1日、1錠なのですが、これが…。😅

母も同じく薬を飲まなかったのですが、あれこれと作戦を考えては失敗し、最終的に、愛用する市販のビタミン剤がなくなった代わりと称して、飲ませることに成功しました。
そうして飲ませ続けた結果、習慣となったのでしょうか、ビタミン剤と言わなくても飲むようになりました。
ただ、こちらから「薬飲みや。」といって裸の錠剤を渡さないと飲みませんが…。😅

父も母も、薬を飲んだかわかるように、お薬ポケットに日毎に分けて入れています。
(お薬ポケットから自分で薬を取り出して飲むことはないので、父、母に今日は飲んでいないことを納得させるためと、私が薬を飲ませたことを確認するために使用しています。)

父の話に戻りますが、父は、愛用するビタミン剤等がないため、母に実施した「ビタミン○○すり替え作戦」は通用しません。
他に作戦も思いつかないことから、正攻法?でいくこととしました。

今、お医者さんからもらっている薬は、認知症を予防する薬やから。薬飲まんとお母さんみたいに認知症になるで。二人とも認知症になったら、子どもの受験もあるのに、△△(私の名前)倒れてしまうで。家の中、目茶苦茶になるで。そうならへんように薬、飲んでや。

お薬ポケットの薬、飲んだらいいんやな。

なんと簡単な!私の悩みは取り越し苦労だったのです。正攻法、大成功です。

ところが、翌日もその翌日も、父のお薬ポケットの薬が無くなっていません。😠
飲んでいないことを指摘すると、しぶしぶ、お薬ポケットから薬を取り出して飲みます。
こういうことが数日続いた後、毎日、お薬ポケットから薬が無くなるようになりました。😀

戦いの本当の勝者は父

「なんやかんや言っても、父も家族のこと考えてくれてるやん。」私の心の中が、温かいもので満たされていきました。😊
子どもの言葉を聞くまでは。

「あんなぁ、おじいちゃん、毎日、薬、捨ててるで。こんなん飲んだら、殺されるわって言ってるで。」

1階に潜入させているスパイ🧐(2階に勉強部屋がないので、子どもはよく1階で勉強しています。)からの報告です。

私の心の中が、冷たいもので凍っていきました。😰

なんと、姑息な!。😡
父は、家族のことなど何とも思っていなかったのです。

自分はボケていないのに、無理矢理、薬を飲めと言われ、それも毎日、うるさく言われ、腹立ち紛れに、薬を捨てていたのでした。

薬を捨てる動作と、飲む動作、どっちをしてもエネルギーの消費量は変わりません。それだったら、飲めばいいのに。家族が言っていることを素直に聞いてくれればいいのに。😔

ここまでされると、さすがに薬を飲めと言う気力は失せます。
私たちは、父に薬を飲めと言わなくなり、それに伴い、父は薬を捨てるのを止め、かくして、お薬ポケットの薬は更新されることなく、ポケットに居座り続けるのでした。

この状態は、母が要介護4になるまで続きます。

父がほんとうに薬を飲むようになったのは、要介護4の母の姿を見てからでした。自分が母のようになったらと、現実が理解できたからだと思います。薬を飲ませるには、こんな方法もあるのかと発見でした。

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