『ご近所さんへの電撃訪問』
ちょっと想像してみてください。
あなたの家先に、近所の老婆がわけのわからないことを言いながら立っていたら。
ぞっとしますよね。母の徘徊はこうして始まりました。
「泥棒おるぞ〜!!」という声が聞こえると言い出した翌日、突然、母はご近所の○○さん宅を電撃訪問し、その家先でわけのわからないことを言いながら立っていました。
その理由を母にたずねると、
どうも幻聴が聞こえるようで、近所の人にそう言われ、○○さんの家先でご当人と話をしていたそうです。
話をしたがっていると母に伝えた人は、誰かわからないが、近所の人だそうです。
私が見ていた限り、○○さんの姿は見えず、でも、母はまるで○○さんが目の前にいるかのように話をしていたのでした。
これが演技なら、主演女優賞を獲得できる程の名演技です。
って考えている場合ではなく、あわてて、母を家に連れ戻したのですが、目をはなした隙に、また、○○さん宅を訪問し、わけのわからないことを言いながら立っています。
私に怒られると、今度は、自分の家先で、透明人間と話をしだしました。
「母をたぶらかす近所の人、名を名乗れ!!」と言ったところで、透明人間から答えは返って来ません。
幸いなことに、近所の○○さんはいい人で「誰でも(母のように)なるかもしれへんから。」と笑って、母の行動を許してくれたのですが、こちらとしては、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
『門扉に鍵をかける』
こうした状況が数日続いたので、母が家の敷地から外に出られないよう、家の門扉と駐車スペースのアコーディオン門扉に鍵を掛けました。すると今度は、
誰がそんなことを言ってるのかと確認すると、またしても近所の人なのです。
「もう、近所の人、いいかげんにして。」っと、ここで妙案が浮かびました。
これでこの問題も解決だと胸を撫で下ろした瞬間、
キーーーッ。😡 あんたと漫才してるんとちゃうで。
この状況が数日続き、別の幻聴が聞こえるようになって、新たな展開を迎えることとなります。乞うご期待ください。
それにしても、母にとっては、話をしたがっている○○さんはいい人で、我家を見張っている△△さんは悪い人ということになります。私にとっては、どちらも良い人なのですが、この違いはなんなのでしょう。
日頃、母が近所付き合いをするなかで、△△さんのことをよく思っていなかったのでしょうか?😓
認知症になった人に悪人にされないよう、近所の人には、親切にしたいものです。